会計士試験中にX JapanのYoshikiに遭った時の対処方法

アフリカ見聞録番外編

アフリカのルワンダに来て、私が現地の人に一番驚かれていることは電卓の速さです。

それくらいしか自慢できるものがありません。

 

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私の電卓の速さは、日本の会計士の中では普通だと思いますが、ルワンダ人からするともはや異文化のようです。

現地人と電卓について話している時に、ちょうど日本で電卓にまつわる事件を思い出しました。

今回はアフリカの出来事ではありませんが、今回は番外編としてそれを記事にします。

 

まだ私が会計士受験生だった頃の話です。

私は他人の電卓について2度キレたことがあります。

今回はそのうちの1つ目について。

 

試験は努力の集大成を見せる場

あれは公認会計士試験の短答式と呼ばれる第一次試験の日でした。

2008年の早稲田大学の会場での出来事です。

受験会場でX JapanのYoshikiに遭ったんです。

 

試験の場は、私が今まで努力してきた全てを出し切る場です。

自慢じゃありませんが、私って頭がめちゃめちゃ悪いじゃないですか。

中学・高校でも赤点ばかり。

今でも忘れません、高校で実力テストを返されている時、隣の人達が話をしていました。

「最悪だー、(150点満点中)130点なんだけど。」

「いや、いいじゃん。俺なんて124点だよ。」

私は20点です。ここで私の何かが崩れ落ちました。

代ゼミ等の全国マーク模試でも、偏差値はいつも30後半~40前半

もちろん会計士受験時も全く花が咲きません。

模試でもいつも最も悪い判定ばかり。

常人には理解できないかもしれないですが、本当にバカというのはいるのです。

ただ、努力はできる方なんです。

一日平均14時間勉強。

睡眠5時間、お風呂とトイレと食事以外の全てを会計士の勉強に捧げました。

クリスマスだろうが元旦だろうが一日足りとて手を抜かずに勉強してきました。

ただただ己を信じて、頑張ってきました。

その結果、最後の最後の全国模試でようやく始めてA判定を取れるに至りました。

 

その受験当日です。

Yoshikiにね、遭ったんです。

 

Yoshikiと絶望

Yoshikiは私の斜め前に座っていました。

ちなみにYoshikiはX Japanというバンドのドラマー(ドラマーと呼ぶには多才すぎるが。)で、激しくドラムを叩くことで有名です。

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(当時の)会計士試験は、1時限目に企業法、2時限目に管理会計論と監査論、3時限目に財務会計論なんです。

 

1時限目の企業法が始まった30分後くらいです。

「ドーン!ドドドドドドドン」

あれ?テロかな?と思うほどの大きな音が鳴り、

気づくと受験生が皆顔を上げて見合わせていました。

なんだなんだという不安に満ちた顔でお互いを確認した後、

一人顔を上げていない奴がいることに気が付いたのです。

そう彼こそがYoshiki。

一心不乱に、全身を使って電卓を叩いており、その叩き方といいスピードといい音といい、完全に今X Japanの紅を演奏しているかのようでした。

今にも首にコルセットを巻きそうなほどの激しさでした。

 

もうね最悪です。

 

まずね、企業法って名前の通り法律の科目なんです。

だからね、いっくらどう頑張っても、電卓を使うことはありえません。

現代の科学では説明できないんです。

嫌がらせ以外の何物でもないんです。

 

隣の人が耐え切れなくなって試験監督を呼び注意させていました。

しかし相手は世界のYoshikiです。

Yoshikiも医者の忠告を聞かずライブを行い、たびたび倒れていました。

彼も同じです。

めげずに電卓を叩くんですね。

法律の試験中に。

 

次の試験は管理会計論と監査論。

通常は、監査論から始め、終わり次第管理会計に移行するのがセオリーでした。

そこで、勝負は前半だと悟ったのです。

なぜなら、Yoshikiが電卓を叩き始めたら絶対に集中できません。

私は電卓がうるさい奴はたくさん見てきましたが、レベルが桁違いです。

奴が管理会計論に入る前にいかに正確かつスピーディに問題を解けるかで合否が決まる!

私は集中力を高めました。

そしていざ、試験開始。

その1分後ね。

「ドーン!ドドドドドドドン」

 

管理会計から解くんかい!

 

最悪です。

その後は全く集中できない状況に。

私って精神力弱いじゃないですか。

ガラスどころか豆腐のようなハートじゃないですか。

もうね、大パニックです。

皆様は試験中にパニックに陥ったことはありますでしょうか?

問題文を何十回読んでも頭に入ってこない状況です。

パニックを抑えるのに約15分は使いました。その間解いた問題はゼロ。

 

今まで必死で頑張ってきた努力が、フラッシュバックです。

X Japanは私ファンなんですけどね、突如現れた偽Yoshikiには怒りしかないわけですよ。

 

ハプニングへの対処法 

とにかく、受験生の皆さま。

まず、電卓は静かに叩きましょう。

そして、Yoshikiに遭っても、まず落ち着きましょう。

5分でパニックを抑えられるなら安いもんです。

下手に問題を解こうとするから余計負のスパイラルに陥ります。

時間が一見無駄に見えますが、トイレに行っても良いかもしれません。

下を向いていては滅入るので、精神的に強い姿勢=上を向いたり背筋を伸ばしたりするだけでも効果的です。

あと、私が好きな言葉の中で、名探偵コナンの工藤新一のセリフがあります。

サッカーの試合残り1分で2点差ある時に彼は、

「これで俺らが勝ったら伝説になっちまうぜ」

と言っていました。

頭も精神力も飛びぬけて弱い上に、Yoshikiというハンデまでいる中、これで合格したら俺的に伝説じゃないか?と自分を鼓舞し、なんとか1次試験合格しました(管理会計・監査論はボロボロでしたが、次の財務会計で巻き返しました)。

そういった自分を鼓舞するセリフがあると意外と落ち着きます。

 

会計士試験に限らず、どの試験もマインドコントロールは重要です。

変なやつに遭遇したら、まずは落ち着くことに集中しましょう。

 

 

 

 

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